営業職に向いてる人・向いてない人9選|現役営業マンがリアルに語る“営業の本質”
- 「営業職って、誰にでもできるの?」
- 「自分は向いてるんだろうか、それとも不向きなのかな?」
こんな疑問を持つ人は多いはず。実際、営業は花形職種と言われる一方で、離職率も高い仕事。向き不向きがハッキリと出やすい職種なのです。
私自身、もともとは飲食業出身で「営業なんて自分には絶対ムリだ」と思っていました。それでも営業の世界に飛び込んでみたら、意外と自分の性格と合っていたんですよね。
そこでこの記事では、営業のリアルな仕事内容から、向いている人・向いていない人の特徴9選を紹介します。そして営業マン歴10年になる私が「営業やってよかった!」と思えた瞬間をお話しします。
これから営業マンになろうか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
営業職ってどんな仕事?

営業は「モノを売る仕事」と思われがちですが、それだけではありません。むしろ「相手の困りごとを解決する」ことが本質です。
この章では、そもそも営業職とは?についてお話します。
営業の種類(法人/個人)
営業は大きく分けて2つのタイプがあります。
例:メーカーが企業に部品を提案、広告代理店が企業に広告枠を提案する。
金額が大きく、契約まで数ヶ月〜1年かかることも珍しくありません。じっくり信頼関係を築く力が必要な仕事です。
例:不動産の営業、保険の営業。
契約までが比較的短く、成果が数字に出やすいのが特徴。人当たりの良さやスピード感が求められます。
その他にも、メーカーなのか商社なのか、外回りの営業なのか、内勤営業なのか等々。分類するときりがないくらいたくさんあります。
同じ「営業」でも、この違いを理解していないと「思ってたのと違う」とギャップに苦しむこともあります。
また、あくまで個人的な意見ですが、ワークライフバランス重視の人は、営業職の中でも以下の業種をおすすめしません。
上記をオススメできない理由は、日中はアポイントがとりづらく残業しがち。そして業界柄、古い体質の会社が多いからです。あくまで、ワークライフバランス重視の人向けなので、目的があって働く分には良いと思います。
仕事内容と求められる役割
営業の仕事は、ざっくり言うと以下の流れです。
新規の顧客開拓から、アフターフォローまで通して行う営業もあれば、新規担当、フォロー担当で分けている分業制のところもあります。
求められる役割で言うと、営業は「売る」よりも「聞く」場面の方が多いです。なので、いきなり話しすぎると失敗するケースも…。実は、おしゃべりより話下手で心配性の方が営業としては成果を出せることが往々にしてあるんですよね。
成果主義が重視される背景
営業の評価は基本「数字」です。「売上いくら」「契約件数何件」という形で可視化されるので、成果が出ていないと隠しようがありません。
ただし、この成果主義にはメリットもあります。年齢や社歴に関係なく「結果を出せば評価される」ので、若手がいきなりトップセールスになることもあります。逆を言えば、結果を出しても評価されない会社はオススメできません。
年功序列がイヤで、若いうちに成功したい!評価されたい!そんな人には単純明快な制度なので、むしろメリットしかないと言えますね。
もちろん、目標未達だからといって死ぬわけではありません。なので、気楽に考えたらいいと思いますよ。そういう意味では、私のように楽観主義者というか、何とかなるさ精神を持っている人のほうが営業は向いているかもしれません。

私は最初、アポが取れずに1週間ゼロ件ということもありました。でも、相手の「困っていること」を聞く意識に変えたら、契約率が一気に上がったんです。営業は「売る」より「聞く」が本質ですよ。
営業職に向いている人の特徴【5選】

ここからは「こんな人は営業に向いている」というポイントを紹介します。
ざっくりですが、5つの例に分けて私が営業に向いていると考える特徴をお話しますね。
(1)人と話すのが苦じゃない
営業は初対面の人と会話するのが日常です。「知らない人と話すのは緊張するけど、嫌ではない」くらいなら十分向いています。
先ほど、おしゃべりより不器用な方が営業として成果を残せると話しましたが、もちろん話せるに越したことはありません。
あまりセクショナリズムに言及することは良くないですが、女性は皆等しく営業に向いていると私は考えています。女性の方は、お得意のガールズトーク・井戸端会議がありますからね。
(2)自分でスケジュール管理できる
営業は外回りやアポ調整など、自分で時間をコントロールする場面が多いです。逆に「誰かにずっと管理してもらわないと動けない」タイプだと苦労すると思います。
- 旅行はしっかり計画したい派
- 飲み会のお店は率先して予約する
- カレンダー管理するのが日常
上記のように、自分で管理できる性格の人は営業に向いていると考えています。
(3)気持ちの切り替えが早い
営業では断られることが日常茶飯事。一喜一憂せず「次!」と切り替えられる人は強いです。
その他にも困難な目標を目の前にしたときや、お前にはできないと否定されたときに燃えるタイプは営業に向いていますね。
(4)目標に向かって努力できる
数字の目標があるからこそ、「今月あと◯件」という具体的な努力がしやすいです。コツコツ取り組める人は確実に成果を出せます。
営業マンに体育会系出身が好まれるのは、目標に向かって一心不乱に努力できるからというが大きな理由でもあります。
(5)数字=成果をやりがいにできる
「売上が倍になった!」「契約数がチームで1位になった!」この達成感をモチベーションにできる人は、営業を楽しめます。
私の場合は、毎月の売上数字を見ながらお酒を嗜んでいたくらいですから、間違いなく生粋の営業マンだと思います(笑)皆さんはそこまでする必要はないですが、それくらい成果に執着できる方がいいですね。

営業に向いている人は、話すよりも「動ける人」人との関わりを楽しみ、切り替えが早く、自分を律せる人が強い。
結局、営業は“人間力”で勝負なんです。
営業職に向いていない人の特徴【4選】

営業という仕事は、誰にでも合うわけではありません。むしろ合う合わないがはっきり仕事だと私は考えています。
以下に紹介するタイプは、営業職では苦労しやすいです。
(1)人と関わるのが苦手
1日中人と関わる仕事なので、コミュニケーションが極端に苦手だとストレスが大きいです。
ただ、話上手である必要はありません。世のため人のためと貢献意欲の高い方であれば、営業の仕事は向いていると思います。
あと意外かもしれませんが、人のことを好きすぎる人は営業に向いていません。変に依存したり、大切な場面で押し切れなかったりしますからね。ほどよく人に興味ないくらいのほうが営業はうまくいきますよ。
(2)ルーティンワークが好き
意外と営業の仕事はルーティンワークです。相手をする人は違えど毎月数字を追って、商談を繰り返します。
なので、常に違う仕事をしていたい人は営業には合わないかもしれません。私もルーティン大好き人間なので、営業の仕事は合っていると思ってます。
逆にルーティンが嫌いな人はイベント運営や人事・採用などの仕事がオススメです!季節ごとに業務が変わるような仕事を選ぶといいですよ。
(3)売上数字に追われるのが嫌い
ノルマやKPIなど、数字管理が必ずついてきます。「評価はプロセス重視がいい」という人にはきついです。逆に「数字を追い越してやる!」とか「150%いったるわ!」くらい燃える人でないと厳しいですね。
今の営業マンにアドバイスをするならば、100%達成を目指しているようではいけません。「まずは100%を目指します!」って言っている人に限って、毎回80%くらいの達成率じゃないですか?最初から120、150%行く気持ちじゃないと、100%達成は難しいと思っていてください。精神論というか、意識の問題ですね。
(4)相手目線で話ができない
「自分が売りたい商品を一方的に説明する」タイプは成果を出せません。これは断言できますね。お客様の立場に立つことが何より大事です。
営業は相手の気持ちがわかってなんぼ。「これしたらどんな気持ちになるかな…」と考えながら行動できる人が営業に向いてますね。

数字が苦手な人でも大丈夫。私もExcelで計算するレベルでした。ただ「数字と向き合うのが嫌」という人は営業では消耗してしまいますね。
私が営業職をやってよかったと思う瞬間

ここからは私の体験談も交えて「営業をやってよかった!」と思えた瞬間を紹介します。
生の声を知りたい人はぜひ参考にしてください。忖度なくストレートに伝えますからね。
成果を出したときの達成感
入社して半年、初めて大きな契約を取ったときは、震えるほど嬉しかったのを覚えています。「自分でもできるんだ」と自信がついた瞬間でした。
ただ達成するまでは本当に地獄ですよ。暗闇のトンネルをずっと歩いてるような感覚…。だからこそ、達成したときの喜びは大きなものになるんですけどね。
どんなに苦しくても、成果を出したときの喜びを知ってしまうと辞められなくなりますね。スリルとも言うのでしょうか…
お客様に感謝されたとき
「あなたにお願いしてよかった」と言われた時は胸が熱くなりました。単なる契約ではなく、信頼関係が築けた証拠だからです。
営業をしているとどうしても売上数字だけに集中してしまいますが、それだけでは長続きしません。なぜ大変な営業を続けるのかと問われると、感謝されたときのやりがいが大きいからと即答できます。
仮に99%嫌なことがあっても、1人の顧客に「君のおかげだ、ありがとう!」と言ってくださるだけで仕事を続けられます。顧客の声をダイレクトに聞けるのは、営業の醍醐味と言えますね。
メンタルが強くなった
毎日断られてばかりの時期もありました。それでも続けていたら「1回断られたくらいじゃへこまない自分」に気づきました。営業は仕事以上に「人間力」が鍛えられる場だと思います。
営業をやるまでの私は、細かいことを気にしてナヨナヨタイプだったと記憶してます。しかし、営業を通して図太くなったと言うか、「しゃーない、次行こう!」と切り替えが早くなりました。
- メンタルを強くしたい!
- 自分を変えたい!
- カッコいいビジネスマンになりたい!
そんな人は、営業という仕事でメンタルを鍛えることをおすすめします👍

営業で培った「折れない心」は、プライベートでも役立ちました。小さな失敗で落ち込まなくなったのは、営業のおかげです。
営業が向いていないと感じたら?選択肢と対処法

営業を続ける中で「やっぱり合わない」と感じることもあります。
そのときの選択肢を整理しておくので、もし壁にぶち当たった時の参考にしてください。
成果を出せるまで続けてみる
営業は慣れるまでに時間がかかります。最低でも1年はやってみないと判断が難しいです。2〜3ヶ月やってみて「合わないから辞めた」は時期尚早、諦めが早すぎると言えるでしょう。
むしろ、どんな仕事でも最初のうちはマリッジブルーみたいになるものです。きついなと感じたら、自分の殻を破る兆しです。まずは成果を出せるまでやり抜いてみましょう!(もちろん、ブラック企業は逃げて良し)
部署異動の相談をする
同じ会社でも、営業よりも適性のある部署があるかもしれません。異動でキャリアを広げられる人もいます。
営業の仕事を一定期間続けてみても合わないと感じるのであれば、人事担当に相談してみましょう。その際、以下の点をまとめて次にどんな仕事が合うのか考えておくと話が早いですよ。
- 具体的に合わないと感じるシーン
- 特に苦労した業務
- 逆に適性を感じた業務
転職をして環境を変える
商品や業界によって営業のやりやすさは大きく変わります。保険の営業が合わなくても、法人向けのIT営業ならハマる、というケースもあります。
同じ営業でも、業界やサービスが変わればだいぶやり方が違うので、転職も1つの選択肢にしましょう。
また会社ベースでも同じことが言えます。「今の仕事は好きだけど、どうしても会社のやり方が合わない…」そんなときは同業他社への転職でもいいですね。
別の職種に転職するのもOK
どうしても合わないなら、無理をする必要はありません。
営業経験は他職種でも評価されるので安心してください。何も営業だけが全てではありませんから、自分としっかり向き合ってどんな仕事が合うのかを考えましょう。
とはいえ、「どんな仕事が合うのか分からねえよ!」って方が大半ですよね。
そんな人は、厚生労働省が適職診断などの自己診断ツールを提供しているのでよければチェックしてください。

営業は「どこに行っても強みになる経験」です。合わないと思って別の道に進んでも、その経験が後々効いてきます。
まとめ|営業職は体育会系だけじゃない

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
営業職と聞くと「体育会系でガンガン行く人向き」と思われがちですが、実際は聞き上手やコツコツ型でも十分活躍できます。私もその一人でした。
なので、営業は向いてないと思う人ほど一度真剣に考えてほしいです。やってみたら意外とハマれた!という人も多いはず。昔ほどブラックではないですし、今は多様なサービス・プロダクトがあります。
ぜひこれを良い機会に営業職について考えてみてください。
それでは本記事の要点をまとめて終わります。
- 営業は法人営業・個人営業でスタイルが違う
- 向いている人は「会話が苦じゃない」「切り替えが早い」「数字を楽しめる」タイプ
- 不向きな人は「人が苦手」「ルーティン好き」「数字が嫌い」などの傾向
- 営業を続けると「達成感」「感謝」「強いメンタル」が得られる
- 向いていないと感じても、異動や転職など選択肢は多い
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以上、天職オンザロックのバレルでした。

