転勤したくないは甘え?転勤経験者がリアルな転勤事情と対処法を紹介


転勤って言われたけど、正直行きたくない…
そんな気持ちを抱えたまま、誰にも相談できずに悩んでいませんか?
こんにちは、天職オンザロック運営者のバレルです。
私は、20代の時に急な転勤を言い渡され、非常に戸惑った経験があります。正直、行きたくなかったのですが、あまりに突然の辞令だったので、考える暇もなく転勤させられました(笑)
ただ、なかには予告も踏まえ、前もって転勤を言われる人もいると思います。
- 慣れた環境を離れたくない…
- 家族や友人と離れるのも嫌だ
- でも拒否したら評価が下がるんじゃ…
そんな不安で、「転勤したくない」と考えている人もいるでしょう。
この記事では「転勤したくない」と感じるのは本当に甘えなのか?そして、拒否することはできるのか?という疑問に対して、私自身の経験も交えながら、解説します。

転勤したくないのは甘えなのか?

「転勤、断れませんかね…」
こんな相談を誰かにすると、「社会人なんだから」「それくらい我慢しろよ」と言われることもあるかもしれません。
しかし、転勤したくないと考えることは決して甘えではないです。ごく自然な感情です。
実際に、同じような気持ちを抱えている人はたくさんいます。ネットやSNSの声を集めたので一緒にチェックしてみましょう。
転勤に対するみんなの声
まずは転勤に関するみんなの声をみていきましょう。転勤したくないと考えることが、自分だけの感情ではないことに気づけるはずです。
- 「転勤がない会社に行けば良いと言われるが、現実的に年収が下がる」
- 「やっぱり転勤したくない。地方はさすがに遠すぎる」
- 「全国転勤なんかしたくないのに、問題ないと言わざるおえない」
■Aさんの声
転勤がしたくないです。大手民間に行き、家庭を持って転勤が嫌になったら、転勤しない会社に行けば良いと言われました。しかし、現実的には年収が下がると考えています。それなら、最初から公務員になった方が良いと思うのですが、どうなんでしょうか?
特に、転勤がない会社に行けばいいけど、収入が下がってしまうのは、めちゃくちゃ共感できますね。
地域限定社員の制度を設けてる会社はあるものの、給料が低い…。そうなると、総合職を選ばざるおえないという負のループです。
こういった声は、決して特別なものではありません。転勤したくないと考えること自体、ごく自然な感情だと覚えておきましょう。
甘えとされるケース・そうでないケース
転勤は甘えと言われるケースと、そうでないケースがあります。たとえば、「出世はしたいけど転勤はイヤ」といったケースだと、「都合が良すぎる」と感じますよね。
でも、「親の介護がある」「子どもの都合で転勤できない」など、明確な事情がある場合は甘えとは言えません。
- 甘え ⇒ 出世したいけど、転勤したくない
- 甘えではない ⇒ 親や子の都合でやむを得ないケース
そういう意味では、高い給料は欲しいけど、転勤したくないのも甘えに入りますね…。
「出世したいけど転勤したくない」のように、痛みなくして甘い汁を吸おうという考えは、甘えに該当すると言えるでしょう。
転勤したくないに対する私の考え
私も実際に「転勤どう?」と打診されたことがありますが、正直、最初に出た感情は「嫌だなー」でした。
私の場合は、突然言われたのもあり、考える時間がなかったのですが、後から考えてみれば、友達にサヨナラも言う時間もなかったし、見ず知らずの地で不安しかなかったです。(元々友達は少ないのですが←)
なので、転勤したくないと考えるのは自然な感情だと思います。でも、その気持ちを否定せずに、まず「なぜそう感じるのか?」をちゃんと考えることも大事だと思っています。
何も転勤自体が悪ではありません。私は結果的に転勤してよかったと思っています。以下に、私なりの転勤するメリットをまとめておきますね。
- 多様な価値観に触れられる
- 東京に比べて人が温かい
- 地方はだいたいご飯がうまい
- 東京ほどハードに働かなくて良い
- 家賃が安い
なので、無理に納得しようとするよりも、「今の自分にとって何が大事か?」を見つめ直すこと。それが甘えかどうかなんて、他人が決めることじゃないんです。

まずは「転勤したくない」と感じる自分を責めないことが大切です。その気持ちを大事にして、無理せず向き合っていきましょう。
転勤したくないは甘えと言われる理由【3選】

転勤を嫌がると、なぜ「甘え」と言われるのか?その背景には、いくつかの“固定観念”があります。
この章では、転勤したくないは甘えと言われる理由を3つ紹介します。
1. 会社の命令には従うべきだから
昔ながらの会社文化では、「転勤=当然のこと」とされてきました。とくに上の世代は、「命令されたら従うのが社会人」と考えている人が多いです。
しかし、現代はさまざまな価値観が生まれ、転勤したくないと考えている人が圧倒的に多くなりました。とある調査では、2人に1人は転勤したくないと考えているほど。
ただ、完全に転勤がなくなったわけではありません。昔ほど転勤が当たり前ではないにせよ、転勤は当然のことと考えている人がまだ多いようです。
2. 転勤アリの総合職として採用した
多くの企業では、総合職=全国転勤アリが前提。「契約のときに同意してるよね?」と言われてしまうと、なかなか反論できないのが実情です。
後の章で詳しく話しますが、転勤自体は業務命令なので半強制的なんですよね…。全国に支店があればなおさらです。
会社側の立場としては、「転勤があることくらい、想定して入社してこいよ」というのが本音でしょう。
3. 転勤=出世のチャンスだから
「転勤を断る=出世を諦める」と見られがち。実際に私の上司は、介護のため転勤を断らざるをえなかったのですが、その後若い社員にどんどん抜かされていました。
地方の支店で成果を出す→本社に戻って昇格というキャリアステップが定番の会社もあります。その逆も然り。
会社としては、転勤することで成長の機会を与えたいと考えています。なので、不祥事を起こして、転勤(左遷)されるケースを除いては、転勤=出世のチャンスと捉えられるでしょう。
なので、チャンスがあるのに断るのは甘えと考えられても仕方ありませんよね。
こういった理由で「転勤NG=甘え」と決めつけられてしまうこともあります。でも、働き方も価値観も多様化している今、昔の“常識”がすべて正しいとは限らないのであしからず。

“甘え”という言葉に惑わされず、自分の置かれている環境や気持ちに目を向けてみてください。大切なのは他人の評価より、自分の納得感です。
転勤を拒否することは可能なのか?

では、「どうしても行きたくない」と思ったとき、転勤を断ることはできるのでしょうか?
転勤は業務命令、基本的には拒否できない
法律的には、就業規則や雇用契約に転勤が明記されていれば、会社の命令に従う義務があるので拒否できません。
ただし、命令が“合理的な範囲を超えている”と判断されれば、無効になるケースもあります。
詳しくはマイナビ転職さんが、転勤は拒否できるのかについて記事を書いているのでチェックしてください。
転勤を拒否すると出世が遠のく
転勤を断ったことで評価が下がったり、昇格のチャンスを逃すこともあります。
そもそも就業規則に転勤が明記されていれば、懲戒解雇になってもおかしくありません。出世ルートから外れても仕方ないと言えるでしょう。
もちろん、会社と相談したうえで、お互い合意をしていれば、まだチャンスはあると思います。しかし、出世が遠のくならと、泣く泣く従う人も多いはずです。
やむを得ない事情なら相談できる
介護・育児・持病など、生活に直結する事情があれば、会社に相談して交渉することもできます。その場合、配置転換(地域限定社員)や時期の延期という形になるでしょう。
なので、拒否できるというニュアンスではなく、延命措置かそもそものポジション変更ということになると思います。
すべての会社で通るわけではありませんが、誠意を持って話すことが大事です。
たとえ今の環境が厳しくても、自分なりの道を切り開いていくことはできます。
👉「学歴や環境に不安があるけど、人生を変えたい」という方は、こちらの記事も読んでみてください。

ルールを知っておくことで、余計な不安や誤解を減らせます。まずは会社の規定や、自分の契約内容を一度しっかり確認してみましょう。
転勤を拒否する際の正当な理由

転勤を「断ってもいいケース」もちゃんとあります。
以下のような事情がある場合は、正当な理由として認められる可能性があります。
家庭の事情(介護・育児など)
親の介護や子育てなど、生活の基盤を崩すことが難しい場合は、転勤の免除が認められることもあります。その場合は、無理せず会社にしっかり相談しましょう。
また、転勤を言われてから話すのではなく、普段から「介護があって〜」など会社に相談しておくのも大事ですよ。
健康上の問題
本人や家族の通院、持病の管理が難しい場合は、医師の診断書などをもとに相談できるケースもあります。
たかが転勤でと思う人もいるかも知れませんが、環境の変化って心身に与える影響が大きいんですよね。
「会社が転勤させて、持病が悪化した…。」なんてことになったら大変です。身体が大事ですから、無理せず断る勇気も持ってください。
雇用契約に転勤が明記されていない
そもそも「転勤なし」で契約されていた場合は、強制できない可能性があります。最近は、勤務地の変更範囲を記載しないといけない決まりになっています。
内定時や入社時の書類を一度見直してみましょう。もし転勤が明記されていない場合は、それを理由に拒否できる可能性があります。

「自分だけの事情だから」と遠慮せず、声に出していいと思います。自分の生活や健康を守るための判断は、立派な選択ですよ。
転勤を避けるための具体的な方法【3選】

この章では、「そもそも転勤を避けたい!」という人のために、現実的な選択肢を3つ紹介します。
1. 上司との面談で希望を伝えておく
転勤したくないと意思表示をしておくのは、めちゃくちゃ大事です。
評価面談や、キャリア面談の場で、「できれば今後もこの地域で働きたい」と伝えておくことで、いざというときに考慮されやすくなります。
転勤を言い渡された瞬間に相談されるケースを見ていると、それまでにしっかりコミュニケーションを取っていないことが意外に多いです。なので、会社側としても困ってしまうんですよね。
出世ルートから外れるかもしれませんが、それでも良いと思う人は、常日頃から転勤したくない意向を上司に伝えておきましょう。
2. 地域限定職へ転籍する
会社によっては、総合職からエリア限定職へ変更できる制度があります。
そのぶん昇進スピードがゆるやかになることもありますが、生活を守るうえでは有効な手段です。
給料は総合職に比べて下がると思いますが、大事なのはお金より、心のゆとりと時間です。どんなに役職と給料が上がっても、気持ちの余裕がなければ楽しくありません。
大事なのはそのバランスなんですよね。無理をして後悔するよりも、周りの目なんか気にせずに自分の感情を大切にしましょう。
3. 転勤がない会社へ転職する
転勤がない会社や、リモート勤務が中心の企業も増えています。
「住む場所を変えたくない」という想いが強いなら、そういった会社に転職することも立派な選択肢です。
ちなみに、私がオススメするのは、大手ではなく中堅会社です。大手企業はどうしても転勤などのしがらみが多い。その点、中堅どころは大手ほど転勤もなく、福利厚生がしっかりしていてちょうど良いです。
実際に私も、転勤などのきっかけで転職を考えたことがあります。
👉「新卒で転職ってどうなんだろう…」と悩んでいる方は、こちらの記事も参考にしてください。

今の環境を守りたいなら、できることはたくさんあります。我慢だけじゃない働き方を、一緒に探していきましょう。
まとめ|自分の気持ちを大事にして、納得できる選択をしよう!

最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました!
「転勤したくない」という気持ちは、決して甘えではありません。周りにどう思われるかよりも、自分の人生をどう歩みたいかを大切にしてほしいと思います。
今日紹介したこと以外に、転勤のことで悩みがあれば、X(旧Twitter)で気軽に相談してください。転勤経験者のお兄さんが相談に乗りますよ。
それでは本記事の要点をまとめて終わります。
- 「転勤したくない」は甘えではなく、ごく自然な感情
- 拒否は簡単ではないが、正当な理由があれば可能
- 家庭や健康など、個別の事情は遠慮せず伝えることが大事
- 面談や転職など、自分の希望を叶える手段はある
- 自分の人生の軸を見失わずに、納得のいく選択をしよう
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以上、天職オンザロックのバレルでした。