転職の戦い方

ハローワークに求人を出さない会社はブラック?出さない5つの理由と優良企業の見極め方

【元エージェントが語る】ハローワークに求人を出さない会社はブラック?出さない5つの理由と優良企業の見極め方
nobuta

初めての転職活動、ハローワークに行ってみたら知らない会社ばかり。

  • 自分が知っているあの有名な会社がないのはどうして?
  • ハローワークに求人を出さない会社って、何かしらの裏がある企業なのか…

そんな風に、思った経験はありませんか?

まず、結論から言うと、「ハローワークに求人を出さない会社=ブラック企業」ではありません。

むしろ、20代や30代の若手が「ここなら自分らしく働ける」と思えるような優良企業や、今まさに急成長している企業ほど、あえてハローワークを使っていないのが現代の転職市場のリアルなのです。

9年間、転職エージェントとして数々の企業の採用裏事情を見つめてきた筆者が、今回は「国が教えてくれない採用の舞台裏」を分かりやすく紹介します。

のぶ太
のぶ太
天職オンザロック運営者
Profile
専門卒・飲食バイトから、IT上場企業のセールスリーダーへ。人材業界9年の知見を武器に、学歴や環境を言い訳にしない「現実的なキャリア戦略」をお届け。原点である「キャリア相談ができるバー」の開業が夢🍸

ハローワークに求人を出さない会社=ブラック?

ハローワークに名前がない企業を見つけると、なんだか後ろめたい理由があるのではないかと疑ってしまいますよね。

しかし、企業の採用活動というものは、私たちが想像するよりもずっと多様で、それぞれの事情があります。この章では、ハローワークに求人を出さない企業の本音を深堀りして紹介します。

「求人を出さない」のと「出せない(法令違反)」のは違う

まず明確に区別しておきたいのは、企業が「自らの意思で求人を出さない」のと、法律やペナルティによって「求人を出せない」のは、全く意味が異なるということ。

ハローワークは国が運営する公的な窓口ですから、労働基準法に何度も違反しているような企業や、過去に重大な労務トラブルを起こした企業に対しては、求人の受理を拒否(出せない状態に)することがあります。これは明らかにブラック企業です。

しかし、世の中の多くの「ハローワークに載っていない企業」は、決して出せないわけではありません「ハローワーク以外の場所に、自分たちが求めている出逢いがある」と知っているからこそ、あえて出さない選択をしているだけなのです。

ハローワークに求人がない理由

むしろ「ハロワに求人を出していない優良企業」はたくさんある

目立たないけれど魅力的な「隠れ優良企業」は、ハローワーク以外の求人媒体にこそたくさん出現しています。

例えば、

  • 福利厚生が充実し、年間休日も多い老舗メーカー
  • 若手のうちから裁量を持って働けるモダンなIT企業
  • 独自の技術で世界シェアを持つBtoB企業

こうした企業は、採用活動にしっかりとした予算を投じ、民間が運営する転職サイトやエージェントを活用しています。

「ハローワークにないから怪しい」と選択肢から外してしまうのは、自分に合った優良企業に出会うチャンスを自ら逃してしまうことになるので注意しましょう。

ポイント

職業紹介には、無料と有料が存在します。無料職業紹介はハローワークや学校のキャリアセンターが該当します。

有料は民間の転職支援会社などですね。企業は優秀な人材を獲得すべく、お金をかけて有料職業紹介の企業に採用依頼をしているケースが大半です。

のぶ太
のぶ太

採用にお金をかけられる=安定した売上・利益がある優良な会社とも言えますね。

企業がハローワークに求人を出さない5つの理由

では、なぜそれらの優良企業は、無料で利用できるハローワークに求人を出さないのでしょうか?企業の採用担当者が抱える、5つのリアルな本音をこの章で紹介します。

1. 若手人材をピンポイントで採用したい

多くの企業が求めているのは、20代から30代前半の「これからの組織を引っ張ってくれる次世代の人材」です。

ハローワークはあらゆる年齢層や経歴の方が集まる場所ですが、現代の若い世代の多くは、転職活動の際にスマートフォンで民間の転職サイト(マイナビジョブ20’sdodaなど)を利用します。

企業としては、自社が求める若い層にピンポイントでアプローチするために、ターゲットが集まる民間のプラットフォームへお金をかけて採用する道を選ぶのです。

2. ハロワの利用に手間がかかる

ビジネスのスピード感を何よりも重んじる企業にとって、時間は最も貴重な資産です。

ハローワークに求人を出すためには、平日の日中にお役所の窓口へ足を運んだり、規定に沿った書類を作成したりと、クリアしなければならない手続きが多く存在します。

また、誰でも応募できる仕組みゆえに、自社の求める条件とは大きく異なる応募が大量に殺到し、その書類選考や対応に人事担当者の時間が奪われてしまうことも少なくありません。

「お金を払ってでも、手続きを効率化して採用を進めたい」というのが、合理性を求める企業のリアルな本音です。

のぶ太
のぶ太

求人票を自分で書かないといけないのが結構めんどうなんですよね…。

転職エージェントの場合は、ヒアリング情報を元に求人票を作成するところが大半なので、企業としてはその方が楽なんですよ。

3. 専門的なスキルを持つ人を求めている

「未経験からポテンシャルで育てたい」という枠とは別に、「特定のプログラミング言語が扱える」「特定業界での営業経験がある」といった、専門的なスキルや特定の経験を持つ即戦力を探しているケース。

このような場合、企業は広く一般に求人を公開するよりも、高度なスキルを持った人材が登録している特定の職種に特化したエージェントに依頼を出します。

ピンポイントで最適な人物を見つけるための、確実なルートを検討している企業はそもそもハローワークに掲載しません。

4. ライバル企業に採用活動を知られたくない

企業の採用活動は、その会社の「経営戦略」を色濃く反映します。「新規事業のために、この分野のスペシャリストを3名募集する」といった求人票をハローワークのような公の場に出してしまうと、競合他社に次の戦略が筒抜けになってしまいます。

そのため、ライバル企業に気付かれないよう、転職エージェントなどを通じて「非公開求人」として、信頼できる求職者にだけ個別に案件を提示する手法を取る企業は非常に多いです。

のぶ太
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とはいえ、転職者が広めてしまうケースもあるので絶対ではない。

ですが、ハローワークは公に出すことしかできないので敬遠する企業が多数派だったと記憶しています。

5. 自社の採用サイトで十分に人が集まる

いわゆる知名度の高い企業や、企業のビジョン・文化をSNSやオウンドメディアで積極的に発信している会社に多い理由です。SNSの時代だからこその、現代の採用手法ですね。

彼らは、自社のホームページ(採用サイト)をしっかりと整えて、そこで働く社員のリアルな声を届けることで、自社のファンになった求職者からの直接応募を得ています。

ハローワークなどの媒体に頼らなくても、自分たちの魅力に惹かれて集まる「相性の良い人材」で、すでに採用枠が満たされているため、ハローワークを活用しないのです。自社であれば、採用コストもそこまでかからないですからね。

「採用ブランディング」が上手くいっているとも言えます。

採用ブランディング徹底解説
ポイント

採用ブランディングとは?

自社の魅力や価値を戦略的に発信し、求職者から「この会社で働きたい」と選ばれるための活動のこと。

会社のビジョンや社風に共感する人材を惹きつけ、採用効率の向上やミスマッチを防ぐための重要なマーケティング手法として近年注目されています。

注意!ハロワに求人を出せないブラック企業の特徴

先ほど「求人を出さない企業=ブラックではない」とお伝えしましたが、一方で、本当に問題があってハローワークに求人を「出せない」ブラック企業が存在するのも事実です。

安全に転職活動を進めるために、彼らがハローワークを避ける裏事情を知っておきましょう。

ハロワに求人を出せないブラック企業の特徴

労働関係法令違反をしたことがある

ハローワークでは、一定の労働関係法令(違法な長時間労働や残業代未払い、各種ハラスメントなど)に関わる違反を行い、是正勧告を受けても改善しなかったような企業からの求人を一定期間拒否する制度を設けています。

つまり、過去に重大な法令違反をしてペナルティを受けている企業は、ハローワークに求人を出したくても「出せない」状態になっているのです。

過去に虚偽の求人票を出してトラブルになった

ハローワークの求人票に書かれていた条件(給与や休日)と、実際の労働条件が全く違っていたというトラブルは、過去に何度も問題視されてきました。

そのため、現在はハローワーク側のチェック体制も厳しくなっています。

過去に虚偽の求人票を出して求職者と大きなトラブルを起こし、ハローワークから指導やマークをされている企業は、監視の目を恐れてハローワークを敬遠するようになります。

違法な条件で働かせるためハロワを避けている

ハローワークに求人を出すと、国の基準に沿った厳格なチェックが入ります。

最低賃金を下回っていないか、労働条件に違法性がないかといった精査が行われるため、初めから「違法な条件で労働者を買い叩きたい」と考えている悪質な企業は、ハローワークのチェックを嫌がります。

そうした企業は、審査が比較的緩い一部の無料求人媒体などを利用して、法の目をかいくぐろうとする傾向があります。

のぶ太
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ぶっちゃけ、入社後のミスマッチがダントツで多いのはハローワークです。

厳格なチェックがあるとはいえ、労働法に疎い社長がテキトーに書いていたり、本当はある残業を「なし」と記載していても、ハロワ側は見抜ききれません。

だからこそ、求職者側は「本当かな?」と常に疑いの目を持って判断しましょう!

ハローワークだけで転職活動をする3つのリスク

初めての転職活動では、どうしても「まずはハローワーク」と考えがちですが、ハローワーク「だけ」に頼って活動を進めることには、いくつかの大きなリスクがあります。

決してハローワークだけで転職するなと言っているわけではありません。しかし、リスクを理解したうえで活動するのか否かで大きな差が生まれてくると考えています。

1. 年収や年間休日などの「条件面」が頭打ちになりやすい

ハローワークに登録されている求人は、地域密着型の中小企業や地方の個人商店などが多くを占めています。そのため、どうしても提示される年収や、年間休日数などの「労働条件」が、民間の転職サイトに比べて低めに設定されているケースが目立ちます。

「今の環境を変えて、もっと待遇の良い職場で働きたい」と考えている若手にとって、条件面で満足できる求人に出会いにくいのは大きなデメリットです。

2. 無料で掲載できるがゆえにブラック企業が多い

企業側にとって、ハローワークに求人を載せる最大のメリットは「掲載料が無料」という点です。

これは資金力のない優良なスタートアップ企業にとってもありがたい仕組みですが、同時に「採用に1円もお金をかけたくない(かけられない)」というブラック企業が紛れ込む原因にもなっています。

民間の求人媒体であれば、掲載にあたって高額な費用がかかるため、一定の業績や採用に対する真剣さがある企業しか利用できません。無料で誰でも出せるハローワークは、それだけ見極めが難しくなるリスクを孕んでいます。

のぶ太
のぶ太

ハローワーク経由で応募を進める場合は、家族や友人から意見を求めるなど、自分だけで判断しないように気をつけましょう。

3. 勢いのある成長企業の求人に巡り合いにくい

現代のビジネスシーンを牽引している企業は、ハローワークに求人を出すことがほとんどありません。

こうした勢いのある成長企業は、社内のIT化が進んでおり、採用活動もデジタルでスピーディーに行うのが当たり前になっています。

ハローワークだけで探していると、こうした「若手が未経験からでもスキルを身につけ、市場価値を大きく上げられるチャンス」を持つ企業を見落としてしまうことになります。

もしあなたがより成長できる環境を目指すのであれば、ハローワーク以外の求人媒体もチェックしましょう。

ハロワ以外で「優良企業」と出会うための転職戦略

では、ハローワークに求人を出さない、本当に自分に合った優良企業を見つけるにはどうすればいいのでしょうか。元転職エージェントの視点から、明日から実践できる3つの具体的な戦略をお伝えします。

ハロワ以外で「優良企業」と出会うための転職戦略

1. 専門特化型の転職サイトを活用する

まずは、スマートフォンで手軽に始められる民間の転職サイトを取り入れてみましょう。その際、大手の総合サイトだけでなく、「自分の年代や希望」に合わせた専門特化型のサイトを選ぶのがポイントです。

例えば、20代や第二新卒に強い「マイナビジョブ20’s」や、未経験からのキャリアチェンジに定評のある媒体を活用すると、若手を求めている成長企業の求人を効率よく集めることができます。ハローワークにはない、柔軟な働き方ができる環境を掲げる企業が数多く見つかるはずです。

2. 転職エージェントに非公開求人を紹介してもらう

「初めての転職で、求人の良し悪しを自分で判断するのが不安」という方は、転職エージェントの力を借りるのが最も確実です。

「リクルートエージェント」や「doda」などの大手エージェントに登録すると、キャリアアドバイザーがあなたに伴走してくれます。

エージェントが保有している求人の多くは、一般には公開されていない「非公開求人」です。ライバル企業に知られたくない極秘の増員募集や、優良企業の重要なポストなどが眠っています。

また、あなたのこれまでの経歴を、ポテンシャルを含めて企業側に力強く推薦してくれるため、選考の通過率も上がりやすくなります。

のぶ太
のぶ太

元エージェントの私も転職活動をするのであれば、必ず1〜2社は登録しておきますね。

3. 気になる企業の「口コミ」をチェックする

転職サイトやエージェントで気になる企業が見つかったら、応募する前に必ず企業の口コミサイトをチェックする習慣をつけましょう。

代表的なサービスである「OpenWork(オープンワーク)」や「転職会議」には、その会社で実際に働いていた(あるいは現職の)社員の本音が書き込まれています。

「残業時間は本当に求人票通りか」「職場の雰囲気や、上司のサポート体制はどうか」など、外側からでは見えないリアルな実態を把握できるのでオススメ。

ただし、口コミは退職者がネガティブな感情で書いているケースもあるため、点数だけを鵜呑みにせず、内容に具体性があるかどうかを見極めることが大切です。

私の場合は、投稿されている口コミが正当な理由のものなのか、応募している部署で起きていることなのかをフラットに考えています。仮にマイナスの口コミが多いとしても、面接で質問をしてから判断するようにしています。

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まとめ:ハローワークに出せない=ブラックではない

本記事の要点まとめ

「ハローワークに求人がないから、あの会社は危ないのかもしれない」という不安は、企業の採用活動の裏事情を知ることで、まったく異なる景色に見えてきたのではないでしょうか。

ハローワークに求人を出さない企業は、決してブラック企業だから隠れているわけではありません。

むしろ、あなたのような若い世代に届くように、民間の転職サイトやエージェントを使い、多額の投資をして真剣に人を募集している優良企業である可能性が高いです。

公的機関の安心感は魅力的ですが、そこに縛られすぎてしまうと、あなたの可能性を大きく広げてくれる成長企業との出逢いを逃してしまいかねません。

『ハローワークを活用しつつも、民間のサービスや口コミサイトを上手に組み合わせる。』

それこそが、初めての転職活動を成功させる最善のルートだと考えています。それでは、今回のポイントをまとめて以上とします。

本記事の要点まとめ

「ハローワークにない=ブラック」とは限らない

  • 法律違反等で「出せない」本物のブラック企業もあるが、多くの場合は「あえて出さない」選択をしている優良企業・成長企業である。

企業があえてハローワークに出さない5つの理由

  1. 「若手人材」をピンポイントで狙いたい
  2. 条件の合わない大量の応募に対応する「手間と時間」を省きたい
  3. 即戦力となる「専門スキルを持った人材」を探している
  4. 新規事業などの経営戦略をライバル企業に知られたくない
  5. 知名度があり、自社の採用サイトやSNSだけで十分に人が集まる

ハローワーク「だけ」で活動する際のリスク

  • 無料掲載のためブラック企業が紛れ込みやすく、年収や休日などの条件が頭打ちになりやすい。また、勢いのあるIT・成長企業の求人に出会いにくい。

隠れ優良企業に出会うための3つの戦略

  • 若手や希望に特化した「専門特化型転職サイト」を使う
  • 「転職エージェント」で非公開求人を紹介してもらう
  • 応募前に「口コミサイト」で企業のリアルな実態を確認する

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以上、天職オンザロックでした。

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