契約社員になってはいけないは本当か?むしろチャンスになる働き方もある


契約社員の仕事って本当に大丈夫なの?
こんにちは、天職オンザロック運営者の新道バレルです。
突然ですが、契約社員ってあまり良いイメージ無いですよね。家族や友達にどう説明していいのかわからないですし、ある日突然職を失うのではと考えると心配で夜も眠れないです。
中には、契約社員になってはいけないと言う人もいるでしょう。しかし、転職活動をしていれば、契約社員を選ばざる負えない場面もでてくるかもしれません。
そこで本記事では、社会人歴10年、契約社員からキャリアをスタートさせた私が「契約社員に対しての考えと、メリットデメリット」について網羅的に紹介します!
私の体験談も踏まえ、本音ベースで紹介します。ぜひ最後まで見ていってください。

そもそも契約社員とは?

「そもそも契約社員ってどういう働き方なの?」と疑問に思っているいう人もいるでしょう。この章では、契約社員について私から簡単に説明します。
契約社員とは有期雇用契約のこと
契約社員とは、ズバリ「期間が決まっている、更新型の雇用形態」のこと。
正社員は期限の決まりがなく(無期雇用とも言います)、本人が働き続けてくれる限り「ぜひ、お願いします!」というスタンスです。それに反して、契約社員は半年、1年更新とか期間が決まっている働き方です。
私の場合は、初回3ヶ月でその後半年、1年と徐々に契約期間が伸ばされていきました。ちなみに、契約社員は「有期雇用契約/有期労働契約」とも呼ばれているので、以下をチェックしてください。
契約社員は期間が決まっている雇用形態。なので、会社の状況によっては更新されないリスクがあります。そこで有期雇用されている社員には、無期転換ルールというのを国が定めました。
これは通算5年有期として働いたら無期雇用(正社員)になれますよ〜というルールです。(パートやアルバイト、派遣社員も対象)詳しくは厚生労働省のHPにて。

契約社員は“期限あり”の働き方。だからこそ、メリットもあればリスクもあります。
仕組みをきちんと理解したうえで、自分のキャリアにどう活かすかを考えていきましょう。
契約社員になってはいけないと言われる理由【3選】

「契約社員になってはいけない…!」
そんな言葉を聞いたことがある人は多いと思います。なぜ、ここまで“やめとけ”と言われがちなのか。そこには、いくつかのハードな現実があります。
まずは、その代表的な3つの理由から見ていきましょう。
1.給与・待遇が不安定になりがち
多くの契約社員は、月給制だったとしても「賞与なし・昇給なし・交通費上限あり」といった制限付きの待遇になっています。
正社員とほぼ同じ仕事をしていても、年収にして数十万円〜100万円以上の差がつくこともあるんです。さらに、契約は基本的に「有期雇用」3ヶ月・6ヶ月・1年単位で更新されるケースが多く、いつ「次の契約はありません」と言われるかもわからない不安定さがあります。
2.正社員への道が見えにくい
「まずは契約社員からスタートして、正社員登用を目指せばいい」──確かにそういうルートは存在します。でも、実際に正社員になれる人は一部で、企業によっては制度があるだけで“形だけ”ということも。
特に人件費を抑えたい会社では、契約社員を入れ替え続けるほうが都合がいいため、登用される可能性がそもそも低い…。そうなると「頑張っても報われない」と感じてしまう人が多いんです。
3.使い捨てのように扱われる不安
これは現場で働いたことがある人なら、かなりリアルに感じる部分かもしれません。
契約社員は、会社側から見れば「いざとなれば切れる労働力」そのため、大きなプロジェクトには関われなかったり、意見を言っても軽く流されたり、「あの人は契約社員だから」という扱いを受けることも…。
もちろん全ての職場がそうではありませんが、“見えない線”を感じて孤独になりやすいのは事実です。

正直、私も契約社員だった頃は「いつ切られるんだろう」と不安に思った時期もありました。
しかし、契約社員は悪いことばかりではありません。次の章から私の考えなど紹介します。
契約社員に対する筆者の考え

契約社員を選ぶべきか否か、悩んでいるあなたに結論から言います。
ズバリ、未経験から挑戦するなら契約社員は賛成
ただし、ずっと契約社員で居続ける働き方はオススメしません。
契約社員は、正社員と比べて有期雇用です。なので、いつかは契約更新されない可能性(実質クビ)もあるし、世間的なしがらみもでてきます。(結婚とかローンの面)
ですが、未経験職種への足がかりとしてスタートするなら大アリです。
- 未経験の仕事にチャレンジしたい
- 自慢できる学歴やスキルもない
- 正社員で応募できる求人が少ない
そんな人は未経験からキャリアをスタートする足がかりとして、契約社員スタートの仕事を選ぶのも良いでしょう。
何を隠そう私も接客業から転職した時は、契約社員スタートで営業の仕事に転職しました。その後、働き始めてからちょうど2年で正社員へ転籍。今も正社員として働いています。
なので頭ごなしに「契約社員になっちゃダメだ!」なんて言わないです。

私も、まさに契約社員スタートでキャリアを切り拓いてきました。
契約社員=悪ではなく、“どう使うか”が大事なんですよね。未経験職種への第一歩として選ぶなら、むしろ賢い選択だと思っています。
契約社員のメリット・デメリット

契約社員は、期間が決まっている働き方をします。
正社員と比べて、安定性に欠けるのは一目瞭然。しかし、一方的に契約社員になってはいけないとは言えません。
契約社員になることで、それぞれメリットとデメリットがあります。以下では私が感じたことを踏まえて、それぞれ詳しく説明します。
契約社員で働くメリット
- 柔軟性
- スキルアップ
- 未経験から挑戦
メリット① 割り切って働ける
契約社員は正社員の仕事と比べ、業務を明確に切り分けられているケースがほとんどです。
正社員の人が、1〜10やること(たまに接待という延長戦もある)を契約社員の場合は、1〜3までのように業務が明確になっています。
仕事の都合をつけやすいので、趣味や副業、プライベートに全振りしたい人にはメリットが多い働き方となります。
メリット② 様々な職場を経験できる
専門的なスキルを身に着けたい人は、契約社員を選ぶことで色々な職場を経験しやすいです。正社員の場合は、辞めるのに一苦労どころか、三苦労くらいすると思います。
しかし、契約社員の場合は契約期間が決まっているので、契約と共に「更新しません」の一言でおさらば完了。専門的なスキルを必要とするエンジニア、デザイナーなんかに多い選択肢ですね。
私の知人(ゲームクリエイター)は、契約社員ですが、箔をつけるためにと大手に入社する人もいました。本人は実績の方が大事なので、契約社員に対して何も思っていなかったですね。
メリット③ 未経験から挑戦しやすい
未経験で挑戦する際に、契約社員としての入口で募集しているケースがあります。
正社員として採用するにはハードルが上がっちゃうけど、契約社員としてなら未経験ウェルカムな企業があります。当時は接客業だけの経験で、何をやるにも未経験だったので契約社員として大手企業に入社しました。
契約社員で採用をしている場合は、
- 未経験OK
- 学歴不問
- 人柄採用
のケースが多いので、未経験からチャレンジしやすいメリットがあります。
契約社員で働くデメリット
「とはいえ、契約社員のデメリットってどうなのよ」と気になっている人も多いと思うので、私の実体験も含めて紹介します。
主にデメリットについても同様に3つあると私は考えています。
- 安定性の不足
- 賞与がない
- 肩身狭い
デメリット① 安定性の不足
契約社員は働ける期間が決まっているので、会社の状況によっては更新されないこともあります。安定性という面では若干心配な雇用形態ですね。
正社員の登用制度がある働き方であればまだチャンスはあります。しかし、プロジェクト単位で雇用される場合は、ある日突然という可能性はあると考えた方がよいでしょう。
最近でいうと、キャッシュレス決済(ペイペイや楽天ペイなど)の導入を提案する営業プロジェクトがありました。
一気にサービスを広めるのが必要なプロジェクトは、まさに1〜2年の有期で契約されて、普及されればサヨナラという感じだったと知人から聞いています。
逆に言うと期間限定でしかできない仕事ですからね。組織本体以外は、契約社員や派遣社員がメインだったようです。
デメリット② 賞与がない
契約社員の場合は、賞与(ボーナス)がない会社がほとんど。
賞与や福利厚生の面で、正社員と違っているのは大きなデメリットになりますね。契約社員の場合は月給×12か月、後は交通費など基本的な支給のみというケースがほとんど。
私は、新卒で正社員として働いていて、賞与がないのは何とも味気ない感じでした。
私は以前働いていた会社で、契約社員としてキャリアをスタートさせ、実績が評価されて正社員になりました。ですが、なぜか正社員になってからの方が、月の給料は減ってしまったのです。
1年単位でみれば、賞与がでるので年収は上がるという話でしたが、月々の給料が減るのはとても痛かったですね…。
正社員登用されるタイミングで、思わぬデメリットが発生する場合があるので、しっかり確認しておきましょう。
デメリット③ 肩身が狭い
職場やプライベートでは、少しだけ肩身が狭く感じる瞬間がありました。
「仕事何しているの?」って聞かれたときに、あえて言う必要はないですが「契約社員で〜」とはなかなか言えませんでした。(特に合コンやデートの時…!)
ヒエラルキー的なものではないですが、自然と契約社員でいることを隠していた自分がいたのは事実です。更に職場では、なんとなく「あの人は契約社員だから」みたいな風潮もありました。なので、職場やプライベートで若干肩身狭かったというのが強いていうデメリットでしょうか…
余談|契約社員だったら賃貸やローンは厳しい?
「契約社員だと賃貸とかローンの審査が通らないんじゃない?」と心配をする人がいますが、「あまり関係ない」というのが結論です。
もちろん、審査の内容としては盛り込まれるかと思いますが、契約社員=通らないということではありません。
審査で見られているのは、支払い能力があるか、否かです。
雇用形態だけではなくて、
- お金の滞納歴や粗相
- 自分に見合った家賃、ローンの額
- ある程度の年収、貯金
ということを見て、審査をしています。なので、雇用形態だけを悪く言わないようにしましょう。賃貸であれば、私が契約社員の時でも問題なく契約できました。
ただし、家や車を買うような大きな額になると審査は厳しくなると思いますが、賃貸や少額のローン程度なら問題ないと思います。

契約社員って、ほんとに「諸刃の剣」なんですよね。
安定性や待遇で不利な部分があるのは間違いありませんが、視点を変えれば、柔軟性や挑戦のしやすさというメリットも見えてきます。
契約社員を選んでも良い人

契約社員は、ある条件にマッチする人には魅力的な選択肢となります。
以下は、契約社員を選んでも良い人の例を挙げていきます。
1.未経験で挑戦したい仕事がある
契約社員としてのポジションは、新しいスキルや経験を積むチャンスがたくさんあります。
特に未経験の分野で挑戦したい人にとって、契約社員からでも挑戦できるのは大きいですね。本来であれば、大卒以上、経験者で採用するような求人でも契約社員スタートなら未経験でもOKという会社は意外とあります。
未経験でも挑戦したい仕事があれば、契約社員だったとしても前向きに検討しましょう。
2.自慢できる学歴、スキルが無い
自分の学歴やスキルが無いと悲観している人もいると思います。
いざ、応募したいと思った求人が大卒以上だったり、〇〇の経験が必須と書いてあったり…契約社員からのキャリアであれば、未経験と同様に緩和されているケースがあります。
まずは契約社員からスタートして、経験やスキルを積みたいと考えている人は、積極的に契約社員募集の求人に応募すると良いです。一定の実績や経験を積んだ後、正社員としてのチャンスをつかむことができるかもしれません。

3.正社員求人で内定にならない
できれば正社員が良いと思う人が大半なので、正社員での募集はライバルが多いです。正社員募集でなかなか内定を獲得できない人は、契約社員スタートの求人も検討しましょう。
世の大半は「契約社員=安定しない」という固定イメージだけで応募しない人が沢山います。なので、正社員募集と比べてライバルが少ないです。
まずは、契約社員としての実績を積むことで、転職する際に有利になったり、その会社の登用制度で正社員になれる可能性も十分あります。
正社員の求人だけで戦っていた人は、契約社員も前向きに考えてみましょう。

「まずは経験を積みたい」という人にとって、契約社員はじゅうぶんチャンスになり得ます。
スタートラインに立てることの価値、けっこう大きいんですよ。
企業(契約社員求人)の選び方


契約社員もアリかなと思ってきたけど、企業や求人の選び方ってあるの?
未経験から挑戦するなら契約社員の求人もありです。しかし、求人を選ぶ時には注意が必要です。以下では、契約社員求人を選ぶ際のポイントについて紹介します。
正社員への登用制度がある
まず、正社員への登用制度がある求人を選びましょう。また、応募先の企業で契約社員から正社員になった人がいるかも重要なポイントです。
この情報は面接に行かないとわからないと思います。しかし、面接官がしっかり説明してくれるのであれば信頼性が高いので面接の際は質問するようにしましょう。
同じ経験の人が正社員になってるよ!など具体的なロールモデルがいると安心ですね。私の場合は、面接の時、同じように正社員になった人のお話を聞いていたので安心してチャレンジできました。
企業の大きさは中堅以上を目指す
企業の大きさは、中堅以上を選ぶようにしましょう。
少人数の会社や、ベンチャー企業は安定性の面でも心配ですし、契約ルールを無視されて「聞いていた話と違う」ということになりかねません。
- 「すぐに正社員への登用実績があるという話だったが、3年経っても転換されない…」
- 「経営が危なくなってしまって、正社員の道がなくなってしまった…」
という話を転職活動中の人から何度か聞きました。
会社=絶対信頼できるという訳ではないので、契約社員を選ぶ際は、土台がしっかりしている企業を選ぶようにしましょう。

企業を選ぶ基準としては、従業員100人以上を目安として探すと良いでしょう。大手グループ会社もオススメです。
こんな契約社員の求人は要注意!

契約社員の求人を選ぶ際には、注意が必要なポイントもあります。以下では、避けるべき契約社員の求人について紹介します。
正社員への登用実績がない
企業が契約社員から正社員への登用実績がない場合、将来的なキャリアアップが難しくなってしまいます。
登用実績があると言いつつも、実績を教えてくれない会社も要注意です。契約社員から正社員へのステップが存在しない場合、転職を検討せざる負えなくなります。
正社員の登用実績がない、疑わしい企業は避けるようにしましょう。
※あくまで長期的に働きたい場合に限ります。
契約社員でも経験することでキャリアに箔がつくのであれば、転職前提になりますがチャレンジしても良いと考えています。
3~5年の契約満期まで働かされる
長期間にわたって契約社員を続けるのは、将来を考える上でリスクが大きくなります。
若いうちは良くても、結婚など周りの人に心配させてしまうかもしれません。なので、できれば1〜2年で正社員になれる見込みがある会社を選びましょう。
正社員の登用実績があると言っても、後は自分次第。入社してからの頑張りも大きな評価点なので頑張りましょう。
新規プロジェクトの契約社員
新規プロジェクトに関連した契約社員の求人は、安定性に欠けてしまいます。
ある日突然プロジェクトが終了になってしまう可能性が高いのです。よっぽど急成長中のサービスや業界でないと、どうなるかは入ってみないとわかりません。
新規プロジェクトの契約社員に応募する際は、プロジェクトの将来性や安定性を十分検討するようにしましょう。

「契約社員ならなんでもOK」ではなく、“選び方”がほんとに大事です。焦らず、ちゃんと見極めてから飛び込んでいきましょう。
まとめ|契約社員は選び方と目的次第

最後まで読んでいただきありがとうございました!
契約社員としての雇用形態は、一般的には正社員と比較されがちですが、単純に「契約社員=ダメ」と決めつけてしまうと可能性を狭めてしまいます。
私のように未経験から契約社員でスタートして、正社員になり今のキャリアに繋がっていることもありますし、経験を積むことを優先してあえて契約社員を選ぶ人もいます。
契約社員を選ぶ際には、メリットとデメリットを考えて柔軟に動いていきましょう。
- 「契約社員になってはいけない」は一面的な意見であり、状況によってはチャンスになる
- 未経験からの挑戦や、柔軟な働き方を望む人には向いている
- 一方で、安定性や待遇面での不利は覚悟が必要
- 求人を選ぶ際は、正社員登用の実績や企業規模をしっかり確認することが重要
- 自分のキャリアの目的に合わせて、契約社員という選択肢をうまく活かそう
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以上、バレルでした。